映画のミカタ

「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」公開中

大ヒットしてるのをいいことに(シリーズ第3作の製作も決まったそうですね)

レビューが遅れましてスミマセン。

ご存じ、大泉洋主演の「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」でありんす。


ⓒ2013「探偵はBARにいる2」製作委員会 ※画像転載禁止 PG12指定

東映配給 札幌シネマフロンティア、ユナイテッド・シネマ札幌ほかで公開中

公式サイト=http://www.tantei-bar.com/

 

探偵(大泉)の馴染みのショーパブ「トムボーイズ・パーティ」で働く

オカマのマサコちゃん(ゴリ)がマジックコンテストの全国大会で優勝。

仲間内の祝賀会で飲み明かした2日後、ごみ捨て場で 変わり果てた姿のマサコちゃんが発見される。

その捜査は遅々として進まず、事件の背後には、

人気政治家の橡脇(渡部篤郎)が絡んでいるとの噂が流れる。

そんなある日、探偵の前にヴァイオリニストの弓子(小野真千子)が現れて…。


なんとこの映画、じつは昨年、私の仕事場が入ったビル周辺でも、 1日、ロケが行われたのである!!

上の写真のアングルから2人が見下ろす先に外観が映りこんでいる建物で、

ちなみにビル内部はまったく映っていなかった。

 

たぶん大泉洋も松田龍平も近くまで来ていたに違いないが、

ビルの中で仕事していると、外のことは全く見えないのであり、

ましてや野次馬チックに中から出ていくこともはばかられ、

スタッフは見たものの、役者陣の影はまったく拝めずに終わった。

なので、どんなふうに映っているのか作品で確かめることができて、

その意味ではちょっと、ほかと違う楽しみがあったね。

 

ただ作品の「仕上がり」としては、ストーリー展開もオチも含めて、私個人は「1」のほうが好きだった。

なんか本物の札幌市長が出てきたり、原作者が出てきたり、知ってる顔がわさわさしてて落ち着かなかったし、

わざわざPG12指定作品にしなければならないほど、あのベッドシーンは必要だったのか?と疑問が残る。

 

あと、ヒロインのオノマチはミスキャストだったと思うんだよね。

なにせ「外事警察」シリーズでも共演した渡部篤郎をして

「このひとの中身、浪花のオッサンですよ」と言わしめた女である。おばちゃん、じゃなくオッサン!

オッサンな女にヴァイオリニストの役は、どう考えてもキツイのだ。

キタラでの演奏シーンは、本人もさぞ辛かったろう。

 

前作のヒロイン・小雪が持っていたミステリアスな雰囲気が、

今回のオノマチには足りなかった。と思う。

一応、原作は「ハードボイルド」とカテゴライズされているのだし、

ほかに女性の華がほぼない作品だっただけに、 そこは力を入れてほしかったところである。

 

松田龍平はいつものように、3歩下がった演技。

でもこの程度の出番ならば、龍平でなくてもできる気もする。

たぶん、役に飽きたら降りるだろうなー。自由だもん、彼。

(後日知ったが、実際に同じことを大泉もトークの場で言っていた)

 

ま、見たことある風景と界隈がてんこ盛りで出てくるので

札幌っ子は見て楽しめるシリーズには違いない。 次回作「3」のヒロインに期待!

「探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点」

5月11日(土) 公開

2013年日本東映1時間59分

橋本一監督

大泉洋、松田龍平、小野真千子、ゴリ、渡部篤郎ほか 出演

矢代真紀

WORD WORK  矢代真紀(やしろまき)

1968年、稚内生まれ、札幌在住の映画ライター。
編集プロダクション兼出版社に12年間勤務し、2001年に独立。
これまで23年間札幌の試写室に通い、作品紹介やインタビュー原稿を執筆。