映画のミカタ

「横道世之介」公開中

「南極料理人」「キツツキと雨」の沖田修一監督の新作が

公開中の映画「横道世之介(よこみちよのすけ)」。

原作は吉田修一の小説で、くしくも”修一コンビ”なのだった。

発売中の月刊「poroco」3月号にて、キャンペーンで来札された

高良健吾さんのインタビューを担当させていただいた。

彼の作品は初期から結構観ているので、

会うまでどんな感じの役者さんだろうかと思っていたが、シャイで素朴な印象の若者だった。

 

のどをいたわっていると見えて、インタビュー中もマスクしたままだったので

会話中の表情がわからなかったのが少し残念だったけど。

自分を型にはめないタイプだから、きっと何にでもなれる。

話を聞いて、今後、演技力はさらに伸びそうだなと思った。

 

公開前、番宣ですごく頑張ってトークゲストとかに出てたなあ。

きっとまだ、トークやバラエティは苦手だろうに、

よくやってるなあと、思いながら見ていた。

ⓒ2013『横道世之介』製作委員会 ※画像転載禁止 ショウゲート配給

札幌シネマフロンティア、ユナイテッド・シネマ札幌ほかで2月23日(土)より公開中

公式サイト=http://yonosuke-movie.com/

 

物語の舞台は1987年。

脚本も手がけた沖田監督が、原作を読んで主人公を「高良くんぽい」と言ったという。

確かに、と思う。世之介は長崎出身で、高良さんは熊本出身。

そもそも、沖田監督のユーモアあふれる作品の世界観に

キャラクターとして高良さんが合っているのだろう。

 

これは、東京生まれで東京育ち、とかの役者さんにない雰囲気が

求められる役だったと思うのだよ。

 

インタビューと作品についての詳細は、どうぞ誌面をご覧ください。

そして綾野剛が、いい役で出てる。

池松壮亮も、ぴったりの役をもらってた。

 

沖田さんの映画、あたたかくて好きだなあやっぱり。

登場人物に対する愛情が感じられるもの。

 

そして、原作の小説は「大変面白い」と、

私の親しい友人で信頼する”本読み”の2人が口をそろえて太鼓判を押してたので、

そのうち、私も読んでみようと思っている。

「横道世之介」

2月23日 公開

2013年日本ショウゲート2時間40分

沖田修一監督・脚本

高良健吾、吉高由里子、池松壮亮、伊藤歩、綾野剛ほか 出演

矢代真紀

WORD WORK  矢代真紀(やしろまき)

1968年、稚内生まれ、札幌在住の映画ライター。
編集プロダクション兼出版社に12年間勤務し、2001年に独立。
これまで23年間札幌の試写室に通い、作品紹介やインタビュー原稿を執筆。