【ルポ】AKB握手会
2013.01.07
噂のAKB握手会に潜入!?
ミニライブもあったよ
先月、縁あってAKB握手会なるものをのぞいてきました。よくニュースなどでも話題になっているアレです。MUSICというくくりのこちらでルポしてよいものか悩みましたが、貴重な機会だったのでご紹介します!
実は握手会というのは、ただAKBのメンバーと握手するのに大行列になっているイメージしかなかったのですが、想像を超えるイベントでした。
まず、ミニライブがある。それに驚きました。
12月とあって今回はサンタクロース風のミニスカコスチュームであらわれたメンバーがヒット曲「フライングゲット」など5曲を披露。いや~可愛い女の子たちが踊ってるのを観るのは眼福だわ~とすっかり私はオッサン目線です。
来札したメンバー20名のうち半数は大島優子や渡辺麻友、篠田麻里子を始めとする、いわゆる「選抜」と呼ばれるテレビでもお馴染みの人気メンバーだったのも驚き。正直、トップメンバーはいないのかと思ってましたスミマセン。
会場も真駒内セキスイハイムアリーナなのでそれほど大箱ではなく、ステージセットもシンプルな分、とても客席と近い感じ。最前列などは間近に表情がわかるほどです。
ライブの途中にはネタトークコーナーもあり、メンバーそれぞれのキャラクターが垣間見え実にアットホームな雰囲気。「これはファンが喜ぶわけだ」と思わず感心するサービスっぷりでした。
小1時間ほどミニライブやトークを楽しんだあとは、整理券番号順に握手会です。今回は2人1組(人気メンバーと割と無名なメンバーの組み合わせ)で1ブースになっていて、それぞれのブースはテントの中で仕切られ外からメンバーは見えません。
希望のブースごとに列を作って並ぶのですが、私はAKBの総監督に就任した「たかみな」こと高橋みなみちゃんと、ユニットのアンリレとしても活躍し始めた入山杏菜ちゃんがペアのブースに行ってみました。握手自体は、手を握って離したらハイ次ーという流れ作業だったのですが、それでも目の前に憧れのアイドルがいて、ちゃんと目を見てにっこりしながら握手してくれるとなれば、そりゃあ“超絶カワイイ”ってなりますよね。実物の総監督は小柄で整った顔立ちの美人さんでした。どうやらたかみなは写真映りテレビ映りがよくないらしい。入山杏菜ちゃんは長身でスタイルがよくモデルさんのような美人。アイドルってやっぱり頭身が違うわ……。
「AKB商法」などと言われて、ひとりで何十枚、何百枚もCDを買い求める男性ファンのことばかりが話題となりますが、実際に行ってみると女性や子ども、ファミリーも多い。席もアリーナのブロック分けしたスタンディング席と、指定席になっているスタンド席があって、スタンド席は「女性・子ども優先席」で、握手会の整理券番号も早めになっていたりとかなり配慮されている印象でしたよ。
秋元康の変わらぬ理念
“手の届くアイドル”
秋元康さんと言えば、私にとっては「おニャン子クラブ」の仕掛人というイメージですが、あの頃から「手の届くアイドル」というコンセプトは変わってないんだなという気がします。
確かに「AKBはアーティストか?」と問われると、歌が口パクだったりダンスのレベルがメンバーによってまちまちだったりで「?」と思うことも多いのですが、ファンを楽しませるという点においてAKBのパフォーマンスは評価できるのでは、と感じます。
私自身、実はAKBが好きではありませんでした。しかしながらドキュメンタリーを観たりするうちに、彼女たち、特に「初期メン」と呼ばれる1期生から3期生ぐらいまでの下積みが長いメンバーの努力してきた姿に興味を持って曲を聴いてみると、感慨深いものがありました。メジャーデビューしたものの、なかなか人気が出なかった時にリリースされ、初のオリコンウィークリーチャートで1位を獲得した「RIVER」は、まさに暗闇の中でもがく彼女たちの姿が歌詞に表現されていて、私は大好きです。この歌詞は、同じく秋元氏が作詞を手がけた美空ひばりさんの「川の流れのように」の前段にあたる内容ではと感じます。
また毎日秋葉原で行われる劇場公演曲やユニット曲には良曲も多く、宝塚風や本格的なロックナンバー、切ないバラードや昭和歌謡風など曲調もバリエーション豊かで実に楽しい! 思えばアイドルの歌というのはこういう問答無用の「楽しさ」が魅力。各ジャンルのいいとこ取りしたなんちゃって風でも、歌やダンスが多少下手でも、それすらひっくるめて愛でられるのがアイドルという存在です。歌詞はすべて秋元氏によるもので、中には彼女たちの歩む道そのものを描いた詞もあり、そこは「さすが秋元康!」と唸らせられます。所詮アイドルの曲だから、という偏見をとっぱらって聴いてみて欲しいと思います。
いずれにしてもAKB握手会は、1枚1500円程度のCDを買って、ミニライブ+トーク+握手ができるならお得だなあ~と思いましたよ。
賛否両論あるAKB握手会ですが、私は純粋に楽しかったです!
アイドルに目覚めたので、次はももクロちゃんのライブに行ってみたいな~!
高島ユカ(たかしまゆか)
浦河町生まれ、札幌在住のフリーライター。
人物インタビュー、ルポ、企業やお店の紹介記事からおもしろ企画まで幅広く手がけます。