ライブルポ【浜崎貴司】
2012.09.17
9/16 札幌・レストランのやで
アコースティックライブ
前回のインタビューでご紹介した浜崎貴司さんのライブに行ってきました!
会場が石蔵を改装した「レストランのや」ということもあり、アコースティックギターの音色が似合う、雰囲気のとてもよいライブでした。小さな石蔵の中は立ち見が出るほどの満員御礼。みんな8年ぶりの浜ちゃんを待っていたんです。
久しぶりの札幌ライブのセットリストはFLYING KIDS(以下FK)時代の名曲からソロアルバム、そして現在のFKの楽曲やカバー曲まで幅広く網羅。年末リリース予定のアルバムに収録する新曲も披露してくれました。
その中で私が一番感慨深かったのは、FK時代にリリースされたアルバム「GOSPEL HOUR」に収録の「胸のチャイム」。まさかこの歌を今の浜ちゃんバージョンで聴けるとは思いもしませんでした!
そして圧巻だったのは、やはり「幸せであるように」。アカペラで歌い始めたところでゾクゾクと鳥肌が立ちました。言わずと知れたFKの代表曲ですが、これがリリースされたのは1990年。浜崎貴司25歳の頃です。おそらくは最も多く歌ってきた楽曲でしょう。現在浜ちゃんは47歳。20年以上歌い続けてきた名曲は、熟成したワインのように芳醇で深みがあり味わい深いものへと変化を遂げていました。大切な人が幸せであるよう心から祈りながらも、さびしい時にはそばにいて欲しいと乞う。歌詞に込められたやりきれない思いと切なさは、40代の浜ちゃんが歌うことでまた違った印象を与えてくれます。
ずっと歌い続けることで
「生き続ける」歌がある
ひとりのアーティストのライブに長年通い続けていると、耳慣れた歌の変化に気づき、改めてその良さを痛感することがあります。本人の人生、聴き手である私たちの人生、それぞれがオーバーラップしてくるのです。
90年代あたりから、音楽の流行サイクルはどんどん速くなっていき、忘れられていく曲も多くなっていきました。その中でも必ず人々の記憶に残っていく曲はあります。
私が大好きな漫画「ワンピース」の中でこんなセリフがあります。
「人はいつ死ぬと思う…? (中略)…人に忘れられた時さ…!」
音楽にもそれは言えるのではないかと思っています。そしてそれを歌い続け生かしていくのがアーティストであると。
さて、本日素晴らしい歌声を聴かせてくれた浜ちゃんですが、明日9月17日は小樽のGOLDSTONE CAFEにてライブを行います。こちらも石造りの倉庫なので雰囲気は抜群。当日券も若干あるとのことなので、ぜひ足を運んでみてください。
ライブルポ【浜崎貴司】
浜崎貴司(はまざき・たかし)
http://hamazaki.org/
1965年生まれ。栃木県宇都宮市出身。1990年にFLYING KIDSでデビュー。98年に解散。現在ソロアーティストとして活動中。07年にはFLYING KIDS再集結。
【ライブ情報】
浜崎貴司 弾き語りツアー "LIFE WORKS LIVE ~Since2011/終わりなきひとり旅"
【小樽】
■日時:9月17日(月・祝) 16時30分開演
■会場:GOLDSTONE CAFE
■料金:前売り4500円、当日5000円(ドリンク代別途500円)
【チケット】
■チケット取り扱い:ローソンチケット Lコード:11937
■問い合わせ:ウエス 011-614-9999 http://www.wess.jp/
高島ユカ(たかしまゆか)
浦河町生まれ、札幌在住のフリーライター。
人物インタビュー、ルポ、企業やお店の紹介記事からおもしろ企画まで幅広く手がけます。