映画のミカタ

「アウトロー」公開中

お待たせしました。

トム・クルーズ主演の、新アクション映画「アウトロー」。シリーズ化するんだと思うよ。たぶん。

ⓒ2012 Paramount Pictures. All Rights Reserved. ※画像転載禁止

パラマウント ピクチャーズ ジャパン配給

公式サイト=http://www.outlaw-movie.jp/

 

ピッツバーグ郊外の川沿いで、5人の男女が無差別に射殺される事件が起こる。

警察は犯人として元米軍スナイパーのジェームズ・バーを逮捕。

しかしバーは、取り調べで黙秘を続けた末、

「ジャック・リーチャーを呼べ」とだけ書き記すのだった…。

トムが演じるのは、元陸軍の秘密捜査官で、

2年前に除隊し、忽然と姿を消した男、ジャック・リーチャー。

 

「M:I」シリーズと決定的に違うのは、ハンパないアナログさ加減である。

何せ、携帯電話もクレジットカードもパソコンも使ってない。

「上からの命令」ではなく「自分の意思」に基づいて行動し、

基本「素手」で戦う。でも強いんだよ、もちろん。陸軍出身だからね。

 

で、本作は共演者に私の大大好きな名脇役、ロバート・デュヴァルが出ているのだ!

もう82歳になるんだけどさ、トムと共演するのは

「デイズ・オブ・サンダー」(懐かしい!)以来。22年ぶりなんである。

監督は、昨年自殺したトニー・スコット。

レーサー役で主演したトムもまだ20代で美しく、人気絶頂だった。

 

当時、私がこの作品を一緒に観た男友達は、

そのあと2人から誘われて観たとは言えず、

結局、計3回この映画を観ることになったと言っていた。モテるねえ。

まあ、そのくらい、女子はみんなトムが好きだったのだ。

 

話がそれた。

でだ。せっかくデュバルと22年ぶりの共演なんだから

もう少しなんかこう、胸に残るシーンにできなかったのかなと、

そこだけがファンとして残念だった。

 

監督・脚色のクリストファー・マッカリーって、脚本家出身なの。

ここまでの仕事を見る限り、演出しないで脚本に専念したほうがいいと思う、絶対。

 

もしトニー・スコットが生きて監督してたら、2人のシーンは、きっと違ってたと思うもの。

なので、もしシリーズ化になったら「M:I」シリーズみたいに、次作はまた別の監督で、観てみたい。

矢代真紀

WORD WORK  矢代真紀(やしろまき)

1968年、稚内生まれ、札幌在住の映画ライター。
編集プロダクション兼出版社に12年間勤務し、2001年に独立。
これまで23年間札幌の試写室に通い、作品紹介やインタビュー原稿を執筆。